2024年の振り返り

まだ今年を振り返るには早いかと思っていたら、いつの間にか最終営業週。いよいよ2024年も終わりです。皆さんにとってどんな年でしたか。

今年の漢字は「金」なのだそうですが、なんだかピンと来ませんよね。個人的には紛争に明け暮れた一年だった気がします。

ウクライナ

もういつから始まったのかも覚えていませんが、一向に終わる気配がありませんね。アメリカの軍事企業が利益のために長期化させているのかと勘繰ってしまいます。前線の兵士たちはまた寒い冬を越さねばなりませんね。内部事情を知らない私たちからすると、一体どういう力学で事が動いているのか全くわからない。プーチンはどういう落としどころを狙っているのか、アメリカはどう幕引きするつもりなのか。影響力を持っているのは誰なのか。

イスラエル

最悪としか言いようがありません。自由だ平和だ環境だと綺麗事ばかり言っていた左翼言論人が、イスラエルの蛮行には口をつぐんだままです。世界がどれだけユダヤ人に牛耳られてるんだと、陰謀論に与したくなります。もう子供たちに声高に説ける正義は存在しません。近年で一番の最悪な出来事です。

ドイツ

ドイツ人と日本人には通じ合う気性があると思っています。どちらも実直で、モノ作りに強みを発揮し、集団で粘り強さを発揮します。しかしながら、得てしてドイツ人の方が極端に走りがちで、近年はエネルギーとの向き合い方に失敗してきた感があります。脱原発を推進して、他国から化石燃料で発電した電気を買う。ディーゼル推進は検査数値の改ざんという信用を失う形で失敗。EV化は中国にやられて自らの強みを失う。移民を大量に受け容れて社会の安定性を損なう。政治はいつまでも少数政党の背比べで右往左往。なんだか私の知っていたドイツではなくなってしまった気がします。

アメリカ

大いなる田舎者、という表現はあながち間違っていなくて、自分たちの正義が世界の正義と本気で信じているおめでたい人たち。結果的に世界中でお節介な介入を繰り返して揉めごとの種を作る。自分たちが世界で最高の国でリーダーだという傲岸さがある限り、他国から恐れられても尊敬されることはない。そして覇権は永遠ではないことを受け容れるべき。第二次大戦後から続いてきたアメリカの覇権が終わりを迎えつつあるのだと思います。認めたくないかもしれないけれど、アメリカ社会が壊れてきているのは自明です。

中国

私自身、一番先入観で見る目が曇っていたなと反省しているのがこの国。確かに習近平のパーソナリティには吐き気がするほど嫌悪感を覚えるけど、それでも圧倒的な人口と世界の工場の地位は揺るがない。残念なのはせっかく上げ潮で国が発展を遂げているのに、強権的な領土拡張の野心は抑えられないこと。肩に力が入りすぎで、隣人に好かれていないことに気付かないのか、気付いていないフリをしているのか。おかしなことをしなければ、アメリカの次の覇権国の座は自然に回ってくるのだから、何も焦る必要はないのです。そろそろ大国としての大人の振る舞いを身につけて欲しい。

日本

日本の将来を見る目は楽観派と悲観派で真逆の景色が見えているのだと思います。悲観派には衰退する一方の老人国。今より生活が良くなるイメージが持てないでいるのでしょうね。でもね、そういう人には海外に出て、他の国の様子を自分の目で見てきて欲しい。いかに日本が恵まれた良い国か、痛感するはずです。いまや安定した平和な国であること自体にもの凄い価値がある時代。日々の生活には苦しいことも多いでしょうが、他の国の人たちはもっと苦しい思いをしているのです。日本という国に生まれた幸せを感謝しないといけません。

誰が何をしようと、時間の針は進みます。老人は死んでいき、若者が次の時代を作る。この世代交代がもたらす価値観や常識の変化は、ゆっくりだけど確実に社会を変えていきます。身近な若者たちを見ていて、やはり私たちの世代とは感性や大事なもの、優先順位が違う。今どきの日本の若い世代は決定的に揉めごとを嫌います。産まれたときから豊かな国で暮らしているから、もうアグレッシブなハングリー精神はない。その代わりに足るを知る、背伸びをしない愉しみ方をよく知っている。これは実は凄い進歩ですよね。

これだけ世界で紛争が多発している不安定な時代だからこそ、日本的な平和志向で安定した社会の価値は今後も評価が高くなる一方だと思います。もう日本は産業をリードするパワーはないかもしれないけれど、それでも世界における特別な立ち位置を保ち続ける限り、ユニークな場所であり続けるでしょう。そのコンテンツパワーに引き寄せられて世界中から旅行者が集まり、他では得られない体験をし、記憶にとどめる。そうやって地道に日本的な価値観が広まっていくんじゃないでしょうか。人生で大事なのは他人と争うことなんかじゃなく、愉しく生きること。それは世界中の人が共感できる理想だと思います。「天国にいちばん近い国」の良さを発信していけば、日本の将来は明るいのだと本気で思います。

Merry Christmas!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次