ある人がYouTubeで言ってましたが、アメリカでは政治の話はタブーなのだそうです。何を話のテーマに選んでも必ず半分の人は反対の立場だから、揉めると。日本はそういうことがなくて平和ですね、という文脈だったのですが、そうも言ってられなくなってきました。
今回の兵庫県知事選挙の行く末が混沌としてきました。せっかく齊藤元彦前知事の当選で着地したのに、余計なPR会社社長のnote記事からまた紛糾。本当にガッカリです。
この騒動でショックだったのが、好きだった先輩経営者さんがアンチ斎藤の立場であることを表明されていたこと。もちろん人によって価値観は異なるし、そうお考えになる相応の理由と背景がおありなのでしょう。それでも、多分この方とは根本的な部分で話が合わないんだろうな、と考えて悲しくなりました。
民主主義のコストって高くつきますよね。複雑な現代の世の中では、どんなテーマでも白黒はっきりすることは希です。全てのできごとに明暗両面があり、どの角度から見るかでまったく印象が異なってくる。人の評価がこれまた難しくて、トランプ氏を英雄と崇める人がいれば、悪魔とつばを吐き捨てる人もいる。どちらが正解とは言い難い。
私は個人的には意志決定は大統領制がいいと思っています。合議制で落としどころを見極めていくシステムはとかく時間がかかり、ドラスティックな意志決定ができません。実は会社組織は全て権限が分かりやすく集約される仕組みになっています。株主が取締役を選び、取締役会が実務の決定を行います。ただし普通の中小企業では株主が自ら経営にあたることが殆どで、オーナー社長がワンマンとして独裁的に振る舞うことが多い。これはこれで分かりやすいんですよね。良い結果がでなければ社長の責任で、会社が潰れる。数字だけ出ていても、経営が独善であれば従業員が離れて、それも立ちゆかなくなる。明快です。
行政の場合は会社みたいに選択肢がないんですよね。日本の国政が悪くても他国にやすやすと移住はできないし、兵庫県政が気に入らないからと引っ越すのも大変。多くの国民、市民は、良いリーダーが統治してくれることを願ってただ日々をやり過ごすしかない。兵庫県民は、粛々と改革を進めて欲しいだけなんですよ。で、斎藤さんも想いは同じなんだと思う。そう信じるから、これだけ沢山の県民が斎藤さんを支持したんです。外野、とくに東京のメディアは面白半分に兵庫県をおもちゃにするのはやめていただきたい。そのうち自分たちの足下にも火が付きますよ。
日本がアメリカのような分断された社会になることは望みません。この災害の多い国土に永年住みついた我々日本人の願いは、平和に愉しく暮らすことだけ。対立より協調、攻撃より尊重ですよ。早く元の日々を取り戻せますように。
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