トランプ再選

まあ予想通りの結果でしたね。しかし日本もアメリカもメディアの偏向報道極まれりで、接戦との報道はなんだったのかと思います。最近はネットでの論調とマスメディアの報道との乖離がどんどん大きくなっていて、マスメディアの信任は落ちるばかり。少し前まではネット民のことを陰謀論者扱いされていましたが、もはや普通の市民にとってもマスメディアは信用に値しないことが明らかになってきています。こうなるとメディアリテラシーに開きがある世代間の分断が問題になりますね。世代が入れ替わるまでもう30年ほどはこのリテラシーの壁は解消しなさそうです。

さて、トランプの再登場で日本にはどのような影響があるのでしょうか。

日本経済新聞
「トランプ大統領」返り咲き 6つの経済政策こう変わる - 日本経済新聞 次期大統領への返り咲きが決まった共和党のトランプ前大統領。米連邦議会上院も共和が過半数を握る。選挙戦で言及した経済政策について今後の実現性や影響を解説する。全輸...

アメリカの喫緊のテーマはインフレ対策です。中国をターゲットにした関税強化は物価上昇を招きますから矛盾しているのですが、目の前の経済政策と中長期の中国との覇権争いのバランスをどう取るかは難しい判断になりそうです。関税を強化してもどうせ迂回輸入されるだけなので実効性は低そうですが…。

円ドル為替レートは当面円安に向かいそうですね。日本の輸出企業とインバウンド産業には福音かもしれませんが、あまりに安すぎる円は本来のポジション(120 – 130円程度?)に修正されるべきと思うのですが…。アメリカもドル安に誘導したいのでしょうが、インフレ対策のためには高金利を維持せざるを得なく、インフレ対策とドル安の同時実現は困難です。

不法移民対策は正解だと思います。ヨーロッパもそうですが、無秩序に移民を受け容れると社会が不安定になります。傍目にはアメリカの社会は崩壊の危機を迎えているように思えます。いくら移民の活力で成長してきた国とはいえ、これ以上の社会の不安定化は避けなければなりません。世界的に移民には不寛容な流れになるでしょう。

アメリカの様子を眺めていると、どう見ても社会の格差の拡大と分断の進行は止めようがないと思えるんですよね。明らかにアメリカ・ヨーロッパの社会は壊れてきています。中世の帝国時代ならいざ知らず、現代の国民国家の維持には大量の移民の受け入れは悪手だったんですよね。アメリカもヨーロッパも、その判断のツケを払わされているように思えます。格差の縮小には富裕層向けの累進所得課税や株式売却益への課税強化など、アメリカの金持ちが嫌がる施策が必要なのでしょう。社会主義的な施策を、ビジネスマンのトランプが取れるかというと、無理でしょうね。ここからの30年でアメリカから中国への覇権の移行を見ることになるんじゃないでしょうか。感情的には複雑ですが、それがリアルな現実です。

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