孫さんに期待すること

孫さんのビジョンが「情報革命で人々を幸せに」であることはよく知られていますが、果たしてソフトバンクグループの現状はその理念に沿った活動をしているのでしょうか。傍目にはただ大きいファンドを運営していて、目先の利益を追求しているようにしか見えません。アリババやARMといった”当たりくじ”を引く目利きは確かに凄いのですが、それもソフトバンクのお蔭で花が咲いたわけでもなく、ラッキーに乗っかっているだけ、に思えます。

私が孫さんに期待するのは、”潰されないアクティビスト”としての活性化役ですね。つまり強力な”村上ファンド”の再来です。

村上世彰氏は確かに毀誉褒貶半ばする人物ではありましたが、日本経済に与えたインパクトは甚大で、正しいことをしたと思っています。馴れ合いで予定調和に浸っていた大企業の経営者が文字通り震え上がりましたよね。東京スタイル、ニッポン放送、阪神電鉄、どこも経営に問題を抱えていました。関西に住む身としては、梅田にそびえる阪急・阪神百貨店の真新しいビルを見る度に、村上ファンドがなければこうはなってなかったよな、と感慨に耽るのです。孫さんなら、もっと大きなことを、最後までやり切れるんじゃないでしょうか。

せっかくポテンシャルがあるのに、活かせていない大企業は多いと思います。根底にあるのはサラリーマン経営者の器の小ささです。出世競争の双六の上がりに浸るのではなく、40代くらいの若い経営者が大きなビジョンで21世紀を切り拓くビジョンを問うてほしい。今さら戦争でパージするのは無理なので、あり得るのは資本家によるプレッシャーしかないんじゃないでしょうか。孫さんが本当に歴史に名を残すなら、日本を活性化させた立役者、という肩書きが似合うと思うのですが。

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