11月に行った台湾の高雄の旅日記をアップしておきます。先月なのに現地が暑かったこともあり、遠い昔のような気がします。今回もLeica M11 + Summicron 35mmを持っていきました。やはり良いカメラは撮るモチベーションを上げてくれますね。
今回の旅行は久しぶりの元Rの先輩たちとの恒例のアジアツアー。コロナでしばらく中断していたのでいつものメンバーに会うのも久しぶり。台湾には何度か行ったことがあるのですが、高雄は初めて。大阪から直行便もあるし近いのがいいですね。台北や台中、台南とも違う南部の港湾都市で、ちょっと地方都市っぽい風情がいい感じでした。台湾第二の都市だそうなので、大阪っぽいポジションですかね。
チェックインするホテルの最寄り駅に到着してお出迎えしてくれたのがこの壮麗なステンドグラスアート。なんと4,500枚のステンドグラスを使用して四年半の歳月を掛けてつくられたのだそうで、世界最大級のガラスアートとして知られています。
写真だと大きさが伝わらなさそうですが、天井を見上げると壮大なスケールに圧倒されます。実は私この駅のこと知らなくて予備知識なしで遭遇したんですが、驚いてシャッター切りまくりました。後で調べたらこの美麗島駅は世界の綺麗な駅ベスト5に選出される有名スポットらしく、納得の存在感です。実はその綺麗な駅ベスト5に選出されているポルトのサン・ベント駅にも今年は行っているので、期せずしてベスト5のうちの二つを同じ年に訪問したことになります。
アジアツアーの醍醐味は現地のチープな文化にどっぷり浸ること。暑い国ではなんといっても屋台です。11月初旬とはいえ現地は夜でも30度ほどあるので、半袖短パンでブラブラ歩き。高雄の夜市は有名らしく、週末ということもあって沢山の人出で賑わってました。大きな道路を封鎖して歩行者天国になっており、かなり長い区間にびっしり屋台が建ち並びます。仕事帰りの現地人も観光客もそれぞれがテーブルに陣取ってワイワイやる。このカジュアルな感じが最高です。アジアにはアジアの良さがありますよね。
台湾を途上国扱いするのはどうかと思いますが、それでもアジアっぽい雑然とした活気に満ちています。そしてみんな早朝から夜遅くまでよく働く! 日本も昔はこうだったんですよね。どこのお店もちょっと年輩のおばちゃんたちが仕切っています。アジアって母親文化なんですかね。
こちらは日本統治時代に高雄神社として建てられた施設で、今でも当時の面影を残しています。今は革命や内戦の戦没者が祀られています。台湾が親日というのはよく知られていますが、実際に現地を訪れるとあちこちに日本統治時代の名残が残っているんですよね。日本との繋がりは生きつづけていると感じます。
小高い丘の上から高雄市内が一望できます。人気のデートスポットらしいです。
旧高雄港駅の周辺が大きな鉄道博物館になっています。当時の駅舎や機関車が保存されており、鉄道ファンにはたまらないスポットかも。ここは現代的なMRTの駅もミックスされているので、過去と現代が交差する不思議な空間になっています。
その鉄道博物館のすぐ側に、旧三和銀行の店舗をリノベーションしたカフェがあります。当時の銀行店舗のオブジェをそのまま利用したオシャレな店内。
金庫室の奥にサイフォンが!
元々高雄は貿易港として発展した街なので、港に面しています。ウォーターフロンが開発されて新しい名所になっています。
いつも好んで使っている35mmのSummicronは六枚玉といわれる第二世代のオールドレンズ。逆光耐性が弱いのは欠点ではなくてアジです♪
高雄市内の海側に旗津という中州があります。ほんの5分の距離ですが、フェリーで渡ります。
旗津島がリゾートっぽい観光地になっていて、現地の人も大勢訪れていました。台湾海峡にかかる夕陽が眺められる映えスポットがいっぱいあります。
中華圏の人は昔から写真好きなんですが、日本でもお馴染みになった結婚式の前撮りやってました。お幸せに!
今回の高雄での一番のお気に入り写真です。通りすがりの女性に声を掛けて撮らせていただきました。感謝!
外洋ですからね。結構激しく波が打ち寄せています。台湾海峡を行く船がエモい。
港の入口にイギリスの領事館があって、港を出入りする船を数えていたそうです。さすが昔も今もイギリスは諜報の国。
夕暮れ時の灯台。高雄は雨が少なく、不思議と夜に振るらしい。年中暖かく気候がいいというのは住むための大事な条件かもしれません。この日も穏やかなマジックアワーを堪能できました。それにしても灯台がエモいのはなんでだろう。旅情を誘うのかな。
航海の安全を祈願。
二泊三日の短い旅でしたが、今回は高雄在住の先輩がガイド役を務めていただき、効率よく観光スポットを見て回ることができました。帰る前に壁画アートで有名なスポットを訪問。元々退役軍人が暮らす古い団地だった街でアートフェスティバルが開かれたのをきっかけに、エリア一帯をアートスポットに。
住民全員の理解が得られないと実現できませんから、大変だったでしょうね。でもこのアートという切り口は街の振興策としてとっても良いんじゃないかと思っています。神戸もアート都市という生き方を目指してもいいんじゃないかな。
台湾というと近年は鴻海精密工業やTSMCといったハイテク企業がイメージされますが、現地の街並みは結構古い香港っぽい趣でギャップを感じました。上海や深圳を知っていると、台湾の発展は少し遅れを取っているように見受けられます。その分、古い台湾人気質が維持されている感じもして、今回の旅で嫌な思いは一度もしませんでした。訪日してくる大量の中国人観光客も一様ではなくて、同じ中国語話者でも香港や台湾の人たちはそんなにうるさくしゃべらないジェントルな振る舞いでそれとわかります。やっぱり土地の気候ってその国の人びとの気質に大きな影響がある気がします。そういうところも現地を訪れて初めてわかること。また来年も色んな国に旅したいですね。
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