Eコマースの現状

皆さま本年もどうぞ宜しくお願い致します! さて年始にあたりまして、Eコマース業界の現状と将来展望を少し。おちゃのこネットがサービスをスタートしたのは2004年のこと。もう19年目に突入なんですよねー 月日の流れは早いものです。この間にEコマース業界の状況は大きく変化してきました。2000年あたりにはネットバブルなんて時期もあり、ネットでモノを売っていること自体が物珍しかった。だからとにかくネットショップを始めれば売れた、ある意味シアワセな時代でした。当時名前を売った有名ショップで今でも売れ続けているところは殆どないでしょうね。と思ってググったら「みや竹」さんはご健在でした! 凄い。まあこんなところは例外ですw おちゃのこネットも当時は手軽にお店を開設できることに価値があり、機能よりも値段で選ばれていたサービスでした。おちゃのこネットのご利用ショップ数が右肩上がりで増えていたのは2011年あたりまでで、そこからは緩やかに減少しています。つまり優勝劣敗のブルーオーシャン市場に変化したのです。

今は、おちゃのこネットに限らずたくさんのEコマースサービスがあります。メルカリやYahoo!shoppingは無料で出品/出店可能。ご存知のBASEなんてモデルも出てきて、ただお店を作るだけなら本当に5分でオープンできる時代です。問題は、むしろそこから。どうやって最初の月商100万円のカベを突破するか。そこから年商1億円プレイヤーに脱皮するか。ここをクリアできずに撤退していくショップさんが増えているというのが実感です。いまはもう手付かずのカテゴリーなんて存在せず、どんな商材ジャンルにも先行しているショップさんがあるんです。そこと勝負して、どう売上を作るか。これはなかなかの難易度です。むしろ実店舗の方が売上は作りやすいかもしれませんね。

いま売上好調なお店を見ていて気付くのは、独自のオリジナル商材のお店が殆どであること。他所でも売ってる商品なら、それはAmazonや楽天市場で買っちゃうんです。おちゃのこネットのような独自店舗では、「そのお店で買う理由」が必要です。つまりマーケティングよりもマーチャンダイジング能力が大事なんですね。え、ウチの店にはそんなオリジナル商材の開発力はない? では、商材を補完する何らかのストロングポイントが必要ですね。以下におちゃのこネットのトップショップさんがどんな強みを構築しているか、参考までにご紹介しましょう。

こちらはカードラッシュ・ポケモン店さん。商品数10万店を超える業界のお化け店です。こちらは商品がトレーディングカードという特殊商材なので、圧倒的な品揃え、つまり買い取り施策がキーですね。秋葉原という一等地に実店舗を構え、業界内でいち早くネットに注力した業界の異端児。当たり前の施策の積み上げを圧倒的なスピードで実現する実行力が成功のキーと言えます。これだけのアイテム数を展開するには尋常ではない買い取り金額や販売金額の調整、お店のオペレーションなどのマネージメント力が必要と思いますが、そのあたりは外から見てみてもピンと来ませんよね。ちょっと参考になりにくいかなw

続いてSugarさん。こちらもキャバドレスの通販ショップとして業界トップで誰もが知る存在です。こちらのキーは、ブランディングでしょうか。有名なキャバ嬢さんを自社の広告塔として活用し、キャバ嬢のあこがれのお店として立ち位置を確立しています。デザイン性の高さと相まって、お店の完成度が抜群。見ているだけで楽しいお店になっていますよね。SugarさんのメルマガやInstagramアカウントを見ていると、どれだけの販売努力をされているか、いつも頭が下がる思いです。こちらは基本的にセレクトショップなのですが、ちゃんとオリジナル商材のセカンドラインもお持ちで、季節ごとのシーズン商品(クリスマスサンタコスプレや夏の浴衣など)も豊富。ファッション系のお店さんであれば参考になるポイントは一杯あると思います。

こちらはアレルギーパンのトントンパンさん。完全オリジナルなパン屋さんですから、商材としては分かりやすいですよね。普通のパンメーカーはニッチで手を出しにくいアレルギー対応パンというカテゴリーで全国相手に存在感を出してらっしゃるお店さんですが、実はデータ分析がとっても強いんですよね。毎月の購入データを詳細に分析して、どれだけリピーターさんが再購入されているか、どの経路で購入に至っているかを把握されています。一番注力されているのは顧客リレーションの構築。メルマガの発行頻度がハンパないんですよね。管理画面の設定を皆さんにご覧頂きたいくらいですw 来月東京で開催するセミナーで色々ノウハウをご披露いただくつもりですのでお楽しみに!

こうやって見てくると、冒頭で申し上げたオリジナル商材開発とともに、それぞれのお店で自社のストロングポイントをしっかり構築されているのがよく分かると思います。なかなかここまでのレベルで形にするのは大変ですが、それでもこういうトップ層の施策を参考にして目指せば、どんなお店にも勝ち目はあると思うんです。もちろん簡単ではないので、実行できないお店が殆どです。だから新規参入してくるお店より静かに退場していくお店の方が多いのが2023年の現状なんですが、小資本でもチャンスがあるのがEコマースの魅力。チャレンジする価値はあると思いますので、次代のスーパーサイヤ人の登場を楽しみにしています。

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